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<<   作成日時 : 2011/04/19 14:30   >>

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中国最新情報 ★ブレイクタイム★ おまけ
●「これが仮設なのか!?」 被災者用の仮設住宅に中国で驚きの声
東日本大震災の被災地では仮設住宅の建設が始まり、中国でも同ニュ
ースが報じられた。中国メディアの環球時報はこのほど、仮設住宅の
建設の様子を写真付きで紹介する記事を掲載した。記事は、自然災害
の多い日本では災害対策システムが充実していると紹介し、「電気、
ガス、エアコン付きの仮設住宅100戸には液晶テレビや冷蔵庫、太陽
発電システムなどの家電が無償で提供される」と報じた。記事には中
国のインターネットユーザーから、まるで本宅のようだ、これで仮設
住宅なのかといった驚きのコメントのほか、これでこそ先進国だとい
った称賛のコメント、仮設住宅から日中の差を見いだしては汚職官僚
を批判するコメントなどが寄せられた。
●地震が発生しても、客には最敬礼する日本人に驚き=中国
静岡県東部で15日夜に発生した震度6弱の地震は、11日の東北関東大
震災の地震とは異なるプレートで発生した地震だったが、政府の地震
調査委員会は「東北関東大震災の影響で発生した可能性は否定できな
い」という見解をまとめた。震源地から遠くない名古屋で15日の地震
を体験した中国メディア新民晩報の記者が、日本人の地震に対する冷
静な対応を目撃し、驚いたという。長野から3時間列車に乗って、新
民晩報記者たちは15日午後8時すぎに名古屋に到着した。名古屋の人
びとは11日の東北関東大震災に対しては落ち着きを見せていたという。
15日午後10時30分ごろ、記者たちが夕食を食べていたときに静岡県を
震源とする地震が発生。名古屋では震度3を記録し、記者たちも非常
に驚いたと語るが、さらに驚いたのは「飲食店では誰ひとり混乱した
行動をとる者がいなかったことだ」と述べた。地震があっても、飲食
店の女性店員は店を後にする客に向かって頭を下げていたことについ
て、「女性は深々とおじぎをしていた。これまでにも日本人の地震に
対する冷静さは話に聞いていたが、これほどまで冷静なのかと思った
」という。
●上海ディズニー本格着工へ 経済効果は年2080億円
複数の中国メディアは、8日にも上海ディズニーランドが本格着工す
ると伝えている。上海市政府が消費拡大への期待を込めて力を入れ
る大プロジェクトについて、中国紙・広州日報は「経済効果は年間
160億元(約2077億円)」との試算を示した。上海ディズニーは世界
で6カ所目のディズニーのテーマパークとして、2015年の開園を目指
す。テーマパークに加え、ホテル2軒、小売店舗とレストランの複合
施設も建設する計画で、直接投資額は245億元(約3180億円)、関連
投資は1000億元を超える規模だ。広州日報が示した試算は、年間に
1000万人の入園があると仮定すれば、チケット収入が20億元超、上
海市内の観光やホテル、飲食、交通などの収入を含めて、年間にサ
ービス業で160億元の売上高になるというものだ。東京ディズニーリ
ゾートの2010年の入場者数は2537万人。ただある関係者は、香港デ
ィズニーランドとの競合によって中国で客が分散すると断言する。
香港ディズニーは2005年9月に開園したが、未だに赤字体質を脱して
いない。
●赤字続きの香港ディズニー、上海は同じ轍を踏むな(1)=中国
10年余りの紆余曲折を経て始まる上海ディズニーランドプロジェク
トは「万博の後を継ぐ上海の原動力」と期待されている。ある情報
によると、早ければ2015年には開園されるという。現在開催されて
いる上海市の人民代表大会と政治協商会議においても、「上海ディ
ズニーランド」がホットな話題となっている。中国網日本語版(チ
ャイナネット)が報じた。上海市第11期政治協商会議第4回会議に
おいて、屠海鳴政治協商会議委員は、「関連部門は香港ディズニー
ランドの経営赤字の教訓をくみ取り、上海ディズニーランドの経営
リスクを軽減させなければならない」と提案、屠海鳴氏の提案は各
方面からの関心を集めた。ディズニーランドは世界に5か所あり、
上海が6か所目となる。米国外に開設した3カ所のディズニーランド
のうち、東京ディズニーランドを除いて、パリ、香港のディズニー
ランドは苦しい立場に置かれている。香港ディズニーランドは毎日
ほぼ満員であるにもかかわらず、毎年赤字を出している。香港ディ
ズニーランド2009財政年度決算を見ると、純損失は13.15億香港ド
ル(約139億円)、運営面では利子控除・税引き前の赤字額が7000
万香港ドル(約7000万円)で、香港ディズニーランド開園からの4
年間でもっとも赤字が少ない年だった。「楽観的」な予想では、香
港ディズニーランドは2014年に黒字に転換するという。屠海鳴氏は、
当時香港が抱いていたディズニーランド建設を観光業界促進につな
げようという考えは、政府の一方的な願望となったと指摘した。屠
海鳴氏は次のように述べている。「上海ディズニーランドプロジェ
クトの中国、米国の出資比率はそれぞれ57%、43%。この比率は香
港ディズニーランドと同じである。香港ディズニーランドの失敗を
糧に、上海の関連部門は警戒感を強め、早めの対策をとり、上海デ
ィズニーランドの経営リスク軽減に尽力しなければならない」屠海
鳴氏は香港の利益配分システムには不公平な点があったと分析した。
香港ディズニーランドの総工費は141億香港ドル、香港特別行政区政
府はその内の約90%を出資したにもかかわらず、57%の株しか保有
できなかった。契約では、香港特別行政区政府には入場チケットの
収入が割り当てられるだけで、関連商品の販売収益はすべてディズ
ニーのものとなる。このほか、香港はディズニーのそのほかの経営
項目(例えば、ディズニーランドホテル、有料のディズニーチャン
ネル、ディズニー英語システムなど)を当時まとめて導入したが、
ある部分の利益は香港政府とは無関係になっていた。屠海鳴氏は、
香港政府が赤字を抱える一方で、ウォルトディズニーは着々と利益
を得ていると述べた。
●『なぜわれわれはいじめられるのだ?!』、人種差別が原因だ=中国
6月、フランス・パリにおいて、3万人もの華人・華僑が「反暴力、
要安全」をテーマとしたデモを行った。デモの原因は、6月1日にパ
リ在住の中国人が現地の人びとから暴力を受けたことがきっかけだ
が、パリ以外の欧州各地では、華人・華僑が強盗や恐喝などに巻き
込まれるケースが相次いでおり、人民日報は、「人種差別が根本の
原因である」と主張している。記事では、「パリのケースは海外の
中国系住民が直面している現状の縮図であり、中国系住民が現地の
人びとから『いじめられる』ケースは数多く存在する」と主張、社
会的側面や文化的側面、経済、政治などの面から分析を行った。記
事ではまず、中国系住民が『いじめられる』理由として、「人種差
別」を挙げ、世界の多くの国は人種差別に反対し、人権と宗教の自
由を呼びかけながらも、人種差別はおうおうにして発生していると
主張。さらに、58%の中国系住民が差別を受けた過去があると紹介
し、「中国系住民が海外で『いじめられる』大きな原因であること
に疑いの余地はない」とした。続けて、中国人は忍耐強く、保守的
であることを挙げ、抵抗しないことや法律を武器に自らを守ろうと
しないことが、いじめを助長していると主張した。続けて記事では、
中国系住民が現地社会に溶け込まないこと、団結意識が欠如してい
ること、経済的に貧しい中国系住民が多いことで、見下されている
ことを挙げた。
●「不自由」になりつつある中国社会〜膨張する巨大な欲求にいか
に対応するか
★全国くまなくビデオカメラで監視
日本でも街のあちこちに人々の行動を監視し、記録しておくための
防犯用ビデオカメラが設置されていることはご承知のことと思う。
中国では今、自宅やオフィス内など私的な空間を除き、とにかく人
が住んでいるすべての地域の公共空間を隙間なく監視カメラで24時
間監視し、録画してしまおうというプロジェクトが進められている。
この計画は「天網プロジェクト」とか「天眼プロジェクト」などと
呼ばれている。「天網恢恢疎にして漏らさず」(天の網は目が粗い
ようであるが、悪事は必ず露顕し、悪人は必ず捕らえられて天罰を
受ける)ということわざが日本にもあるが、その「天網」である。
つまり、文字通り「天から見たように」国中をくまなく覆う監視カ
メラ網を設置するわけだ。
ここで言う公共空間とは、全ての道路や駅、鉄道やバスなど交通機
関の車内、デパートやショッピングセンター、ホテルなどの店内、
マンションの敷地内(室内を除く)など、要するに人が自由に通行
できる全ての空間を指す。誰でも自宅やオフィスのドアを出た瞬間
から、目的地にある次のプライベートな空間内に入るまで、全ての
行動、全ての行程を切れ目なく撮影し、録画する。そのような環境
を全国規模で、小さな路地に至るまで実現しようというのである。
聞いただけで薄気味悪いような話だが、こういう計画が現に進みつ
つある。
中国政府は公安部(警察を所管する中央官庁)が中心になって、
2006年から「平和な都市生活の実現」を掲げた「3111プロジェクト
」を進めている。「天網プロジェクト」はこの一部で、報道によれ
ば、広東省深セン市ではすでに市内に22万台、広州市でも26万8000
台の監視カメラがすでに稼働している。カメラ機材や設置費用など
関連投資総額は全国で5000億元(日本円約6兆円)との推計もある。
筆者が暮らす上海市内でも、その気になって見ると、街中の至る所
にカメラが設置されているのがわかる。最近はカメラの性能が飛躍
的に向上、かつ安価になり、さらに画像を記録するメディアも大容
量化、低価格化したことで、こうした構想が可能になった。主要道
路の交差点などにある高性能なカメラにはズーム機能がついていて、
200メートル先の警官の肩章まで読めるという話もある。
★犯罪抑止には大きな効果
このカメラ網が「犯罪」(ここでは「権力にとって都合が悪い行為」
も含む)の抑止に効果があることは間違いない。例えば、事件を起
こした犯人は、逃げる際に必ず道路を通らなければならない。その
全ての道路や交通機関に切れ目なく監視カメラが設置されていれば、
その人物がどのような経路で、最終的にどこの私的な空間に入った
のか、理屈の上では必ず把握できることになる。
実際、先日、上海市内で起きたスーパーの強盗事件では、事件発生
後、警察は聞き込みや目撃者探しなどはせず、監視センターに大量
の人員を動員して付近の監視カメラの画像を子細に調べた。その結
果、犯人は現場からバイクで逃走した後、近くの駅から地下鉄に乗
り、上海駅で列車に乗り換え、江蘇省の南京駅で下車、駅前からタ
クシーに乗車し、市内某所で車を降り、その付近に潜伏している可
能性高い――ことがわかった。警察の捜査でほどなく捕まったとい
う。その間、犯人の逃走経路では、道路でも駅でも列車の車内でも、
タクシー乗り場でも、その画像が鮮明に写っていたというから、こ
れではどうにもならない。
交通違反や交通事故でも監視カメラの画像は大きな効力がある。道
路の監視カメラには動体感知ソフトが連動していて、右左折違反や
違法な車線変更など、本来あるべきでない動きがあると自動的にピ
ックアップしてセンターでアラームが作動する。画像から車のナン
バーを読み取り、車の持ち主に自動的に反則金が課される。不服申
し立ての制度はあるが、事実上、問答無用である。交通事故は街の
どこで、いつ発生しても、その瞬間は全て録画されているので、事
後処理は明快といえば明快である。
こうした事件や事故ばかりではない。もっと幅広い活用例もある。
例えば、痴呆症の老人が徘徊して行方不明になった。家族の届け出
で警察が付近の監視カメラの画像を調べたところ、行き先がわかっ
て保護された。別の例では、タクシーの車内に多額の現金を置き忘
れた乗客が警察に通報、下車した際の画像が録画されていたことか
らタクシーの会社名とナンバーを確認、無事に発見された。こうし
た「美談」が新聞などで伝えられている。
★「監視」に慣れている?中国の人々
こういう仕組みだから、当局に政治的な意図があることは言うまで
もない。どこの誰がどのように行動しているのか、何月何日何時に
家を出て、その日どういう行動をしたのか、全て記録に残っている。
当然ながら、街頭でデモがどこでいつ始まったか、誰がどこでビラ
を配ったか、それらも全て把握できる。事実上、権力者に知られず
に権力者の気に入らない行動をするのは、ほとんど無理というのが
現実だろう。
さらに特筆すべきことは、当局はこうしたプロジェクトの存在を隠
そうとしていないことだ。というより、むしろ積極的に告知してい
る。「こういう監視網があるのだぞ」という事実を周知徹底したほ
うが抑止効果は高いことを知っているからだ。事を起こした人間を
捕まえることもさることながら、起こさせないことを考える。この
あたりに中国政府の底力を感じる。
もともと中国の社会は一党独裁の政治体制で三権分立の仕組みもな
く、権力との関係における個人のプライバシーの感覚も先進諸国と
は異なる。事の善悪はともかく、多くの人々はそういう状況に慣れ
ている。このプロジェクトに対する一般市民の抵抗感も低いようで、
筆者の周囲の友人・知人たちに聞いても、「別に怪しいことをして
いるわけでもないし、録画されても構わない。それより犯罪が少な
くなった方がいい」という意見が主流だ。
★「力」による社会秩序の維持
このプロジェクトの狙いは、反政府的な行動の予防・取締りという
面も当然あるが、それよりは、もっと広い枠組みでの「社会秩序の
維持」に力点がある。確かに、街中の全ての道路や公共空間が録画
されているとなれば犯罪行為はやりにくい。公園のベンチで置き引
きすればカメラに写ってしまうし、路上でケンカをして人を殴って
も記録されてしまう。繁華街の違法な客引きやビラ配りも容易に捕
捉されるし、交通機関の車内も全て録画されていれば、スリだって
やりにくいだろう。
先ほど例に挙げた、タクシーの中に置き忘れた現金が戻ったという
話にしても、その客がお金を置き忘れて以降のタクシーの移動経路
や乗客の乗り降りの状況は全て写っているのだから、忘れ物のお金
を発見した運転手や次の客は、それをフトコロに入れてしまおうと
は思わないだろう。どうせ露顕するなら素直に届け出て謝礼でもも
らったほうが得である。
実際、私の経験でも、数年前までは上海の南京路あたりの繁華街で
は、夕方なると怪しげなバーやカラオケの客引きがうるさく、閉口
したもので、日本人でぼったくりの被害に遭った人も多かったのだ
が、最近はあまり見かけなくなった。もちろん水面下に潜っただけ
で、この手の行為がなくなったわけではないだろうが、通りがかり
の人が被害に遭う確率は確実に減っていると思う。
中国の大都市は、人口の多さや所得水準、失業率、全体的な教育水
準といった面を勘案すると、治安はかなりよいほうだと私は感じて
いる。女性が夜1人歩きする姿は普通に見られるし、路上でいきな
り金品を奪われるといった粗暴な犯罪もそう頻繁にあるわけではな
い。監視カメラの威力がどこまで影響しているか正確なことは言え
ないが、どこで何をしても全て写ってしまうのだから、よほどの無
知か、確信犯もでない限り、相当の抑止力になっているはずだ。
権力によって自分の行動が把握されていることは、確かに不愉快で
はある。しかし中国社会の抱えるあまりにも複雑かつ困難な問題を
考えれば、ある程度、仕方のないこともしれないとも正直、思う。
現実の問題として、「力による秩序の維持」が機能しなくなれば、
この社会はとんでもないことになるに違いないという恐怖感は私に
もあるし、多くの中国人も持っている。
★「家を買う自由」がなくなった
話は転じるが、中国の大都市では今年1月以降、次々と家が自由に
買えなくなっている。不動産のあまりの高騰で人々の不満が爆発し
かねないことを懸念した政府が、続々と住宅購入の制限令(中国語
では「限購令」)を出しているためだ。
例えば北京市では、北京戸籍の所有者で、すでに1戸の住宅を持っ
ている人はもう1軒までしか家が買えなくなった(抜け道があるの
では、という話はここではしない)。また北京以外の戸籍者で、
北京市内で正規に働く許可を持っている人の場合、市内にまだ住
宅を持っていなければ、過去5年間、正式に個人の所得税と法定の
社会保険をきちんと納付していることを条件に1軒だけ購入できる。
上海や広州、成都、武漢、天津、アモイ、長春、ハルビンといっ
た全国各地の大都市でも、細部は多少異なるものの、ほぼ同様の
制限が課せられている。
要するに、中国の主要都市では、住宅はすでに事実上の統制商品
である。ある種の割り当てのようなものができて、お金があって
も好きに買うことはできないものになったということだ。
自動車も似たような状況になっている。北京市では悪化する一方
の渋滞対策として、昨年12月23日、「北京市小客車数量調控暫行
規定」を発令し、市内で1年間に買える車の量(ナンバーの発行量)
を24万台に制限する政策を実施した。また北京市内に戸籍のない
人は、車の購入に最低5年以上の所得税納付実績が必要で、市内に
住む外国人も1年以上の居住実績がないと車が買えなくなった。
北京市の昨年の新規登録台数は約80万台だったので、年間24万台
という制限はかなり厳しいものである。昨年の3分の1以下の人し
か車を買えない。購入は抽選制だが、これも一種の配給制度のよ
うなものといえる。現在のところ実施しているのは北京市だけだ
が、深センや杭州などでも導入が検討されている。つまり住宅と
並んで車も中国では自由に買えるものではなくなりつつある。
さらに卑近な話で言うと、「犬を飼うこと」も自由でなくなる。
上海市では「上海市養犬管理条例」が今年5月15日、実施の予定
だ。それによると、1軒の家で飼える犬は1匹限り。さらに、ど
う猛な「烈性犬」は新規の飼育を禁止する。「烈性犬」の定義は
明らかでないが、要は大きくて、犬が嫌いな人には恐いような犬
だろう。また、むやみに吠えて周囲に迷惑をかける犬の飼い主に
罰金を課すほか、未登録で犬を飼った場合、予防接種を怠った場
合など同様に罰金を課すことも定められている。
こうした条例が施行される背景には、社会の富裕化で犬を飼う人
が急増し、鳴き声や糞の始末に対する苦情や犬が人を咬む事件が
激増していることがある。報道では、上海市内には、届け出済み
の「合法」な犬だけで15万頭、無届け犬を合わせると60〜100万
頭いると推定されている。2010年1年間で犬が人を咬む事件が14
万件起きたという。中国の都市部では一戸建てが少なく大半がマ
ンションであり、敷地も狭く、飼い主のマナー意識も総じて低い
ことなどが問題多発の原因になっている。
★「欲求」にいかに対処するか
冒頭に紹介した監視カメラの話と、住宅や車、飼い犬などの制限
の話は、性質は違うかもしれない。しかし、その根底にあるのは、
あまりに巨大な中国社会が富裕化し、選択の幅が増し、同時に流
動性が高まることで、中国社会の「容量」が限界に達しつつある
という事実である。爆発的な需要や欲求の伸びに、社会がそのま
まは応えられない。社会のうねりがあまりに大きすぎて、「自由
」な行動をさせようにもさせられない状況が出現している。その
結果、中国社会はどんどん「不自由」になり始めている。そのこ
とを中国の人々はまだ十分に意識していないように思うが、この
動きはかなりのスピードで進んでいる。
冒頭に紹介した監視カメラの話にせよ、インターネット世界の厳
しい「検閲」にせよ、日本国内では中国政府の強権体質は、政治
的・思想的な統制の面が強調される傾向が強い。それは確かに大
きな要素ではあるが、あくまで狙いの一部でしかない。より本質
的な問題は、13億人民の欲求が爆発し、ますます肥大化していく
社会にあって、いかにそれをコントロールし、制御できる状態に
保っておくかにある。それはイデオロギーの問題ではもはやない。
「世界最大の社会」における「容量」の問題である。
もちろん政府が「力」に頼らねばならない背景には、政治的な思
惑や行政組織の非効率、汚職・腐敗、権力者の怠慢といったさま
ざまな問題がある。そもそもこんなに人口を増やしたのは過去の
失政が原因とも言える。確かにそうではあるが、そういうことを
言っているうちにも現実はどんどん進んでいく。なんとかしなけ
ればならない。
政府の統制など不愉快であるし、あるべきものではないのは確か
にそうだが、この国の現実を考えた時、単に「自由にせよ」とい
うだけでは片づかないものがあることもまた認めざるを得ない。
社会の基本的な骨格や統治のシステムに大きな欠陥を抱えたまま
急速に膨張するこの国が、いかに制御可能な状況のまま事態を軟
着陸させるか。その難度はますます高まっているように思う。

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