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<<   作成日時 : 2017/05/09 07:17   >>

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亜細亜最新情報 ★ブレイクタイム★
●巨額損失を繰り返す日本企業の海外買収に「盲点」はないか
日本を代表する企業が、買収した海外子会社の減損処理により多額の損失
を計上する事態が続いている。潤沢な手元資金を抱える中、多くの企業は市
場の開拓やシェアの拡大などを重視して海外企業を買収し事業拡張を目指
してきた。だが日本郵政に関しても、「初めから危ない選択だった」との見方
を持つ専門家もいたようだ。これまでも「高値買い」や買収したあとには期待
されたほどの成果が上がっていないケースも目立っている。今後、日本企業
は海外企業の買収戦略をどう進めるべきか、考察してみたい。
★海外企業買収額10兆円、過去最高
度重なる海外子会社の減損処理
経営学の理論では、企業の合併・買収(M&A)には、規模の経済効果の追
求、成長のためにかかる時間の節約、コスト削減などのシナジー効果の発
揮などのメリットがある。要は、事業を自前で立ち上げる時間を買うということ
になる。
そうした戦略の下、日本企業の多くはM&Aの効果を重視し、国内だけでな
く海外の企業を傘下に収めて“グローバル企業”の仲間入りを果たそうとして
きた。2016年度、日本企業による海外企業の買収額は10兆円を超え、過
去最高を記録した。
ただ、これまでに実行されてきた比較的規模の大きい海外での買収案件の
ヒストリーを振り返ると、必ずしも成功例ばかりではない。最近では、多額の
減損を計上するなど失敗例も目立つ。
2000年代の初頭、NTTドコモは「ITバブル」の熱気に浸り、オランダ、英国、
米国で大規模な買収戦略を敢行した。特に米国のAT&Tワイヤレスに対し
ては1兆2000億円もの資金をつぎ込み、結果的には失敗した。その後も、
NTTドコモはインドの通信会社に投資を行ったが、これも想定通りの効果を
上げるには至らなかった。
他にも、野村證券(野村ホールディングス)によるリーマンブラザーズの欧州
・アジア部門の買収、第一三共によるインドの後発医薬品大手、ランバクシ
ー・ラボラトリーズの買収など、必ずしも期待された成果をあげられていない
例は多い。
日本郵政に関しても、オーストラリアの物流子会社であるトール・ホールディ
ングスを買収した2015年というタイミング、6200億円という規模を踏まえる
と、世界経済の状況や為替レートの水準を冷静に考え、より適切なタイミン
グ、買収価格などの条件を冷静に検証すべきだったといえるだろう。
買収戦略の失敗から債務超過に陥り、分社化を余儀なくされた東芝のケー
スを見ると、海外での買収戦略の失敗は企業の屋台骨を揺るがすマグニチ
ュードをもたらす。そのリスクは軽視できない。
★国内市場の縮小と金余りが企業を海外に向かわせる
なぜ、日本企業による海外企業の買収が急増してきたのか。この背景には
2つの問題がある。まず、国内の経済全体を見渡した時、更なるイノベーシ
ョンを進め、成長力を引き上げられる余地は限られている。
トヨタ自動車のように新しいコンセプトや技術を実用化して、需要を創造でき
る企業はある。それでも海外の需要を取り込むことは不可欠だ。成長のため
に取りうる選択肢を突き詰めていくと、海外でのM&Aを進めることは外せな
いのである。
加えて、日本の企業は約375兆円もの利益剰余金を内部に留保している。
いわゆる“カネ余り”だ。経営者としては、この潤沢な手元資金を活用して事
業を発展させなければ資質を問われかねない。キャッシュリッチな経営を続
けていると、経営資源を有効に活用できていないと株主から責められる可能
性も十分にある。
こう考えると、海外の買収戦略を重視することは、国内市場の縮小による経
営の手詰まり感を払拭し、成長志向の経営を進めるためには不可欠なこと
といえる。企業が直面する状況を考えると、海外に活路を見出し、経営資源
を少しでも有効に活用して成長を目指したいというのが、多くの経営者の偽
らざる本音であり野心だろう。
ともすると守りの経営に向かいやすい中、海外での買収が成功し、企業価値
を高めることができれば“名経営者”の評価を得ることもできる。こうした経済
環境で各企業が現状を打破するために海外市場を重視し、M&Aを重視する
ことは今後も続くだろう。
★想定される以上に高いリスク  マネージメントの経験も不足
ただ、日本郵政などの損失発生を見ると、海外企業の買収に伴うリスクはか
なり高いと言わざるを得ない。経営者の立場に立った場合、買収の規模、タ
イミング、条件などに関する最適な解を見出すのは、口で言うほど容易では
ないはずだ。
まず、今日の世界経済は、めまぐるしいスピードで変化している。米国での「
トランプ大統領の誕生」に象徴されるように専門家すら予想していなかった
展開が実際に発生し、それを機に金融市場や経済状況は急速に変化してき
た。
特に、為替レートの影響は大きい。
その中で、当初の想定通りに海外企業の買収がシナジー効果の獲得などに
つながるか否か、不確実性があることは忘れるべきではない。環境変化のス
ピードに対応することができないと、M&A後の成長戦略を実行することは難し
いかもしれない。
次に、日本の企業は、語学をはじめ異なる文化、価値観を持つ人材をマネジ
メントすることに十分な経験を持ち合わせていないと考えられる。限界に直面
しつつも、年功序列・終身雇用を重視する企業は多い。
これは、海外の常識である“競争原理”とは異なる発想だ。経営者も、プロの
経営者よりも、新卒採用者の中から選抜されたゼネラリスト型が多い。わが
国の企業経営の中で、海外の企業買収を行うために必要な資質が経営者に
備わっているか否かは、冷静に確認する必要がありそうだ。
★リスクに合わせてリターンをとる発想が大事
一つの解決策として考えられるのは、企業統治=コーポレートガバナンスの
機能を発揮していくことだ。経営者は、より高い収益や成功への野心に突き
動かされて、海外での買収戦略を進めようとするはずだ。その時、買収に付
随するリスクを第三者の視点から客観的かつ冷静に見直すことが欠かせな
い。
これがコーポレートガバナンスの目的だ。海外買収に関連するリスクに対応で
きるだけのガバナンス体制を整備できているか、見直す意義は大きい。世界
経済や企業買収の専門家を登用してマクロ、ミクロの両面からリスク要因の見
落としがないかを精査するなど、踏み込んだ取り組みが必要だろう。
別の視点から、わが国企業による海外企業の買収を論じると、“リスクに合わ
せたリターンを確保する”発想が弱いように思う。過去の買収の失敗は、過度
なリスクを取り、企業がそれに耐えられなくなったことに他ならない。
東芝は契約相手に権利を与え、求めに応じる義務を負うという“オプション契
約”が何であるかを、十分に理解していなかった。東芝はウエスチングハウス
を買収した際、パートナーの米国企業にウエスチングハウス株を特定の価格
で売る権利(プットオプション)を与えた。それに加え、電力会社が原発企業に
工事遅延などのリスクを負わせる“固定価格オプション契約”のリスクも十分に
は認識できていなかったようだ。それが7000億円もの損失の原因になった。
また、日本郵政が買収して2年程度で日本郵政が減損処理に迫られたことは、
買収に関するデューデリジェンスが不十分だったといわざるを得ない。両社と
も、オプション契約のリスク、事業環境に関する認識が甘く、潜在的なリスクを
把握しきれていなかったといえる。
一方で成功例があることも確かだ。日本電産は比較的規模の小さい海外企業
を買収して成長を遂げてきた。そこには、買収後の組織の融合が可能と考え
られる企業しか買収しないという徹底した方針があるのだろう。
ソフトバンクは買収に加え、出資というアプローチで海外企業の成長を取り込ん
できた。その代表例が中国のアリババだ。ソフトバンクは昨年6月にアリババ
への出資比率を32%程度から27%まで引き下げ、税引き前で2500億円程
度の売却益を確保した。
言語、商習慣が異なる企業を買収し、完全に自社の一部門として統率すること
は容易ではない。本当に買収するメリットがあるか、見落としたリスクがないか
だけでなく、リスクを抑えてより大きなリターンを得る方法はないか、各企業にと
って海外買収戦略のあり方を見直す意義は大きいように思う。
●北朝鮮「首領経済」、金正恩王朝を支えるマネーの実態
朝鮮半島情勢が緊迫するなかで、テレビで軍事パレードの様子やピョンヤン市
内の高層ビルが映し出されることが増えた。外見的には金正恩時代になってか
ら北朝鮮の経済事情は良くなっているようにも見える。2013年には平壌に敷地
11万平方メートルのウォーターパークを建設、14年にはアジア最大規模をほこ
る馬息嶺スキー場をオープン、1発数百万ドルするスカッド(中距離ミサイル)や
3000万ドルもするといわれるムスダン(中距離弾道ミサイル)を30発以上も発
射した。金正恩政権はこのカネをどこから調達しているのか。王朝のマネーを支
える「首領経済」がある。
★金正日時代に始まった首領経済  党に「統治資金」集める専門部署
米空母カールビンソンの朝鮮半島近海への派遣が伝えられていた最中の4月
13日、平壌では金正恩労働党委員長出席のもと黎明通り完成式典が行われた。
30階以上の高層ビル20棟ほどが立ち並ぶ黎明通りのオープンに先立ち、首相
の朴奉珠(パク・ポンジュ)は、「(通りの完成は)敵の頭上に数百発の核爆弾を
落とすよりも強力なもの」と自慢、「米国とその追従勢力の制裁の企みに対する
勝利」と語った。
国際社会の経済制裁にもかかわらず経済はむしろ改善しており、体制も盤石で
あると誇示する狙いがあったと思われる。
その支えになっているといわれるのが、金正恩委員長が握る財布、すなわち“首
領経済”だ。北朝鮮には、統計上に現れる国民経済の他に、もう一つの「財布」
が存在するのだ。 
起源は、1970年代初頭に遡る。金正日が父親の金日成の後継者の地位に就い
た時期と重なる。
1973年9月に開かれた朝鮮労働党中央委員会第5期7次会議で、組織指導
部長兼組織・思想担当書記に選出された金正日は、党の運営方式を大きく変え
る。
党中央委員会の中の党部門を拡大再編し、それまで党員から徴収する党費で
まかなっていた党部門の業務を国家統治の全般に及ぶものにし、国家経済の上
に君臨する「党経済」システムづくりに乗り出すのだ。
金正日は党中央傘下の財政経理部を独立させ、統治のために必要とする資金
を優先的に確保するようにした。例えば「1号計画」「1号行事」に必要な財源は
国家予算と関係なく捻出できるようにした。1号計画、1号行事とは、金日成の
神話づくりや宣伝事業、首領の神格化のためにつくられる各種施設の運営、行
事を指す。
例えば、金正日が工場を視察に訪れた際、思いつきで「この工場に車を3台送
るように」と指示したら、無条件にそれを実行しなければならない。独裁体制のも
とでは、1号計画に必要な資金の捻出にクレームをつける機関も人間もいない。
「党経済」がすべてに優先されるようになった。
それが首領経済の始まりである。
★貿易やホテル経営で外貨稼ぎ  私的な資金は、別部署で確保
金正日は、そのシステムをさらに「効率よく」稼動させるため、党中央財政経理部
第1課を基に「39号室」と称する専門部署をつくった。
39号室傘下には、デソン貿易総会社(デソン総局)を設立、金塊や松茸、朝鮮人
参、真珠など、外貨を獲得できそうな物品の貿易を取り仕切る10以上の業種別
の局を置いて、各部門が稼いだカネを39号室が吸い上げる仕組みを作ったので
ある。
貴金属は第1局、水産物は第3局、朝鮮人参や松茸は第4局、という具合だ。
39号室に吸い上げられる資金は党運営全般に使われるというより、実質的には
首領個人の「統治資金」として使われた。
傘下に巨大な組織を率いる39号室はかなりの資金が必要だ。そこで、それとは
別にプライベートな資金を確保するために、金正日は80年代に入ると、「私的な
金庫」の性格が強い38号室を新設した。
38号室は、傘下に高麗金融合営会社を設立、恒常的に外貨収入が見込める高
麗ホテル、羊角島ホテルなど一流ホテルの経営権と、外貨でしか物が買えない
外貨商店、高級レストランなどの利権を一手に握る。
このようにして国家経済を蝕む首領経済の規模は、次第に膨れ上がった。デソン
貿易はモスクワ、北京、東南アジアなど17の国に支社、または代表部を、国内
の主要港湾と物資が集中する拠点に出張所を設置して金になる貿易を独占した。
首領経済システムは、次第に党中央各部門に拡大し、その後、中央党の20の
専門部署のみならず、軍総政治局、人民武力部、偵察総局など力のある中央
機関にも導入された。海外に120店舗以上もあるとされる北朝鮮レストランは、こ
れら中央機関がそれぞれ独自に管理運営する事業体である。
★軍も外貨稼ぎの会社を次々に  忠誠資金などが国家予算の6割
「首領経済」を支えているのは、党だけではない。
金正日時代に巨大な権力機関と化した軍部も、首領経済の一部を支えている。
朝鮮人民軍も、80年代より傘下に各種名目の外貨稼ぎの会社をつくり、本来な
ら国家が手かげるべき事業を横取りし、外貨を稼いではその一部を正日に「忠
誠資金」として献納、残りは私的に流用するようになった。
北朝鮮対外保険総局の海外支社に勤務中、韓国に亡命し、現在は韓国の国家
安保戦略研究所で北朝鮮経済を研究する金光鎮氏は、「このような会社は、中
央の各機関に無数に存在する」「これら各種会社は、国家経済にストローを突っ
込み、生き血を吸い上げる寄生虫のような存在だ」と話す。いまでは国家予算に
占める首領経済の比重は60%を超えると見られている。
★中核を担う武器輸出  側近に高級車贈り、人心掌握
貿易とともに、首領経済の中核を担うのが軍需産業だ。72年頃、北朝鮮は軍需
産業を統廃合して「第2経済委員会」を発足させ、軍需産業を内閣の統制から
切り離した。軍需産業もこの時点で、国家計画委員会の統制は受けず、労働党
中央傘下の専門部署の一つとして、内閣ではなく党の中央委員会の傘下に入る。
金正日は、軍需産業を外貨獲得の重要手段として位置づけ、武器の取引に力を
入れた。政情不安定なアフリカ諸国にはミサイル、自動ライフル、小型潜水艦な
どを輸出。シリア、ミャンマーのような国には大量破壊兵器(核と化学・生物兵器
)の技術を輸出したといわれる。
2010年に国連がまとめた『国連制裁1874関連専門化パネル報告書』によれば、
「北朝鮮は武器の輸出入に向け、大変に精巧な国際ネットワークを構築し、特に
国防委員会、労働党、北朝鮮軍が(武器の輸出入をする)最も活発な組織だ」。
「国防委員会傘下の第2経済委員会が核兵器・ミサイル・その他の大量殺傷武
器(WMD)関連の輸出で最も大きい役割を受け持っている。労働党の軍需工場
部は寧辺の核施設と核兵器プログラムを扱い、第2科学院は武器の開発研究と
ミサイル部品・技術輸出を行い、軍偵察総局は在来式武器の製造と販売を担当し
ている」という。
これらの武器取引で得たの利益の多くは、統治資金を集めている39号室にも流
れた。
金正日はこうして集めた資金をもとに、「善心政治(お土産政治)」「人徳政治」と呼
ばれるやり方で、軍幹部らの人心掌握を行い、豪勢な生活を送ったのだ。
世界中から山海の珍味を調達してきては、忠誠心の強い政権中枢の人間が参加
する宴を頻繁に開いたり、政権周辺の人間にも定期的にスイス製の高級腕時計や
ベンツを送ったりした。また、気に入った幹部には最高級イタリア製洋服生地を定
期的に送り、家族にまで日本製ワコールの下着を送った。
軍心を掌握するため、軍に絶大な影響力を持つ将軍らにも、毎年盛大な誕生パー
ティを催すのを忘れなかった。
また、国内に2万体あるといわれる金日成の銅像や記念碑づくりにもカネを惜し
まなかった。
★正日の仕組み、引き継いだ正恩   新たな「上納金」システムも
金正恩はこうした首領経済システムをそのまま受け継いだ。権力の座に就いて
目立つのは、首領経済の「財布」のカネを、、自らの権力誇示や実績を強調する狙
いで使っていることだ。
就任早々に手がけた事業のほとんどは国民経済を底上げする事業とは関係なく、
遊戯施設や高級住宅など「目に見えるもの」が多かった。それは、若くして実績も
乏しいまま首領の座についた金正恩の焦りの表れでもあった。
急いで成果を出すため、経済改革のような根気と時間の要る政策よりは、まずは目
に見える施設などの箱物を作ったり、国の力を誇示できる核開発やミサイル発射に
傾注したりしてきた。こうした事業に集中的に財源を投入するには、首領経済とい
うシステムを利用するのが手っ取り早い。
金正恩は、首領経済から得る収入のほかに、、カネ稼ぎの利権を党や軍の各部門
に与える代わりに、利益の一部を「上納金」として納めさせるシステムもつくった。
元北朝鮮護衛総局の幹部で2000年代半ばに脱北し、現在は韓国の民間シンクタ
ンクに席を置くチャン・ソンチョル(仮名)氏によれば、金正恩へ上納する年間の金額
は部門によって割り当てられている。党の財政経理部や行政部は年間2000万ドル、
軍の総政治局、人民武力部、保衛司令部、偵察総局や、国家保衛省(旧、国家安
全保衛部)、73総局(旧錦繍山経理部)などは1000万ドル、平壌市、党軽工業部
など海外でレストランを経営し、海外に出稼ぎ労働者を派遣するなど、事業を持たな
い部門は年間200万ドル水準だという。
正恩は自らの体制になってから、早急に成果を出そうとして、従来の統治資金など
の献納システムから入る財源だけでは足りず、利権を各部門に与える一方で、党
や軍が手がけている利権事業のなかでカネになる主要部門から、上納金という形
で直接その利益を回収し始めたのだ。
★利権めぐり、党、軍、内閣が争い   張成沢処刑の遠因になった
金正恩が、叔父でナンバー2の序列にあった張成沢(チャン・ソンテク)を処刑した
のは、本質においてはこれらの利権から得られる利益の取り合いで起こったトラブ
ルが原因だった面がある。
金正日の死後しばらくは、張成沢が金正恩の代わりにこれらの部門の事業の利
益回収にあたったが、事業の利権とそこから得られる収入を、首領経済を管理運
営する党中央の39号室ではなく、自分の目の届く行政部に集中し、自分の直属
の部下らに管理運営させようとした。
その本当の理由は不明だが、金正日時代から規模を大きくしてきた首領経済の
運営を内閣(政府)に戻し、内閣主導で経済再建を図ろうとしたと見られる。
2013年12月、張成沢が処刑される直前に国家安全保衛部(現国家保衛省)の
裁判所で読みあげられたといわれる「罪状」(「労働新聞」に掲載)の中に、その
実態がはっきりと書かれている。張成沢は、金になる部門を内閣に集中し、自分
は「内閣総理」になろうとした、と断罪しているのだ。
元労働党幹部の尹容淳(ユン・ヨンスン、仮名)によれば「張成沢は絶えず、人民
軍に対し外貨稼ぎ会社を内閣に渡せと圧力をかけた。それに真っ先に抵抗した
のが人民武力部長の金永春(キム・ヨンチュン)や総参謀長の李英浩(リ・ヨンホ)
らだった」
組織指導部第一副部長の趙延俊(チョ・ヨンジュン)、金慶玉(キム・ギョンオク)、
副部長の黄炳瑞(ファン・ビョンソ、いずれも当時)、自殺した禹東測(ウ・ドンチュ
ク)の後を継いで国家安全保衛部部長に就いた金元弘(キム・ウォンホン)らも、
利権を一人占めしようとする張成沢に反感を持っていたとされる。
善意の解釈をすれば、張成沢は、いままでのいびつな経済システム、すなわち首
領経済の仕組みを変えようとしたともいえる。
★外交官は外交特権を利用し密輸  首領一家と軍幹部ら2万人が甘い汁
北朝鮮は、もともと金日成時代には普通の社会主義国家のように、内閣主導の計
画経済だった。それを金正日が政権を掌握する過程で、内閣の上に君臨して、内
閣を指揮する党中央専門部署をつくったのだ。
中国などの国でも、党中央傘下に専門部署がないわけではない。中国共産党と
他の国の共産党との「外交」事務を取り仕切る「対外連絡部」がそれに相当する。
しかし、北朝鮮の場合はすべての内閣の部門の上に「○○部」と称する党の専門
部署がある。党には外務省とは別途に外交政策を立案、決定し、首領様に決済を
あおぐ国際部、内閣の工業や軍需産業部門を統括、指導する機械工業部などが
あり、巨大な権力機関が党と内閣(行政部門)とで構成されている。
そしてこれらすべての部門が、いまでは独自の外貨稼ぎに走っている。党費や税
収などの財源があるわけではないので、自力で、自分の面倒を見なければならな
い状況にあるからだ。
例えば、外務省の場合、外交特権を利用して金塊密輸をはかったり(2015年3
月、北朝鮮外交官が金塊27キログラムを密輸しようとしてシンガポール税関で摘
発される)、タバコの密輸にかかわったり(2016年、北朝鮮外交官がバングラデシ
ュにタバコ8万箱を密輸しようとして摘発)、麻薬取引に関わったり(2004年、北
朝鮮外交官2名が麻薬所持でトルコにおいて摘発、追放処分に)、多くの不祥事
を起こしている。
最近では、中古車の輸入販売にも外交特権を利用しているとの証言もある。この
ような体質は、金正恩時代に至っても、そのまま残っている。
金正恩は、首領経済システムから吸い上げる統治資金をもってロイヤルファミリー
と金日成と一緒に抗日ゲリラ戦を戦った革命第1世代の家族を含む約2000人と、
中央から地方にいたる党・軍・政部門の幹部など2万人の面倒を見る。
さらには、170万人あまりの平壌市民(2011年には220万人だったが、5年あま
りでなぜ50万人近くが減ったかは不明)に、平壌に住む特権と最低限の生活を
営むことのできる配給を行えば、外見上、国として成り立つ。
★枯渇しつつある「首領の財布」  闇市場の「住民経済」が拡大
今の北朝鮮では、電力や運送、炭鉱、鉱山、農場などはほとんどが稼動を停止し
た状態だ。石炭や原油などは、中国などと闇ルートの貿易があったが、中国の措
置もあって最近は取引が減ってきているようだ。ただ大多数の住民は首領経済の
恩恵をもともと全く受けてていない。そこで自然発生的に起こったのが地方の闇
市場、すなわち、「住民経済」である。
90年代半ばに入り北朝鮮は、配給制度を廃止せざるをえない状況に追い込まれ
た。社会主義国家の崩壊で旧ソ連などからの支援が途絶えたうえ、、国際社会の
経済制裁が厳しくなる中、首領は住民の面倒を見る余裕がなくなったからだ。
大規模な洪水が重なったこともあり、90年代後半には200万以上の餓死者が出
たといわれる。当局に食糧はもとより、生活に必要なすべてのものを依存していた
住民らは、生き延びるだめに国を脱出、国境沿いで密貿易をはじめる。それがで
きない住民は国中を彷徨しながら生計の口を探し回り、物々交換をするなどして生
きる術を身に付けた。
こうした住民らの自発的な経済活動によってできたのが闇市場、すなわち住民経
済である。90年代後半に形成が始まった闇市場は、現在では大小規模をあわせ
て500ヵ所近くあるといわれ、完全に一つの経済圏を形成している。首領経済や
軍需工場などの生産が停滞していることもあって、いまや住民経済は北朝鮮経済
全体の約8割を担っているという評価もある。
皮肉にも北朝鮮経済にここ数年改善の兆しが見えたのは、首領経済とはまったく
別途に生成し、発展した地方の闇経済のおかげだ。
いま、北朝鮮で起こっている大きな変化は、首領経済と住民経済の乖離が進み、
この二重構造によって住民の生活は限定的ではあるが改善の兆しが見え、一方
で首領経済、すなわち金正恩の「財布」は段々と枯渇しているという現象だ。国際
社会の経済制裁は、いまや首領経済に的を絞っているからである。
正恩時代になって、首領経済の主要な収入源になっていた武器取引やたばこの
密輸、偽ドル、麻薬の取引に対する国際社会の監視は年々、厳しくなった。
13年7月、パナマ共和国は麻薬などの運搬にかかわった前歴のある北朝鮮の貨
物船を拿捕、船内から防空ミサイルの部品や戦闘機のエンジンなどを押収した。国
連の北朝鮮委員会がまとめた年次報告書(14年3月)によれば、「2006年以降、
北朝鮮による最大の武器取引」の摘発だった。
また外交官が外交特権を利用してする密輸への監視も強化され、16年8月に、バ
ングラデシュ政府は、電化製品や10万本以上のタバコの密輸をしようとして逮捕さ
れた北朝鮮外交官を国外追放した。
最近でも、正恩体制の統治資金源になっているとして、国際社会は出稼ぎ労働者
の受け入れにも待ったをかけようとしている。北朝鮮当局は、17ヵ国に派遣された
約5万人の労働者から、上納金などで年間計12億ドルから23億ドルの収入を得
ていたと、国連は指摘している(北朝鮮人権状況に関する報告書、2015年10月)。
こうした国際社会の制裁や監視で、首領経済の収入源は断たれ始めており、取り
組みが続けば、金正恩委員長の「財布」は、減ることはあっても増えることはないの
ではないか。
金正恩は、高層ビルをつくるなどしているが、苦しい台所事情を隠すため、見栄を張
っているようにしか見えない。



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